画像: Hitachi Social Innovation Forum 2016
ビジネスセッション4
「これからのまちづくりが創出する価値とは」

人の移動、魅力ある空間や街、安全・安心の3点で
未来の価値創出へのヒントを議論

登壇者
ロボットタクシー株式会社 社長 兼 CEO 中島 宏 氏
東京急行電鉄株式会社 取締役 執行役員 都市創造本部 副本部長 濵名 節 氏
セコム株式会社 常務執行役員 IS研究所 所長 小松崎 常夫 氏
株式会社 日立製作所 執行役常務 アーバンソリューションビジネスユニット CEO 小林 圭三

画像: 日経BPクリーンテック研究所長 河井保博氏

日経BPクリーンテック研究所長 河井保博氏


「本日ご登壇いただく方々のお話は未来の断片です。皆さんは未来の扉の前にいると思って、扉の先にどういう未来社会が描かれるのか、どういう価値があると人々が笑顔になれるのかを想像しながら聞いていただければと思います」と河井氏が挨拶したあと、全体の案内役である小林から、超スマート社会「Society5.0」の概要と日立がこのまちづくり分野を注力事業のひとつと考えて取り組んでいることを紹介し、まちづくり分野の先駆的な取り組みをされておられる3名とリレーセッションの形式で、「これからのまちづくりが創出する価値」についての議論が始まりました

画像: ロボットタクシー株式会社 中島 宏 氏

ロボットタクシー株式会社 中島 宏 氏

まずは「人の移動」セッション。最初に登壇したロボットタクシーの中島氏が、ロボットタクシーの事業概要や実証実験の取り組み状況などについて説明しました。
「我々が参考にしているのは60年代のモータリゼーション。自動車そのものも発展しましたが、周辺産業も大きく発展しました。新たなライフスタイルや社会システムの変化が起こるのであれば、周辺のライフスタイル・社会システムの設計だとか、その変化に伴って起きる新しい価値の提供などは、インターネット企業が果たす役割もあるのではないかと考えます」(中島氏)。
「我々はサービスプロバイダに特化し、ニーズドリブンで必要なものを提供したい。過疎地では移動困難者が増えているが、ドライバーレスで、安価で、安全であるサービスを作らないと根本的な解決には至らない」と実証実験などを通じて得た知見を交えて説明しました。
続いての議論の中で「日本は諸外国に比べ遅れているのか、進めていく上での障害となる課題は」という小林の質問には、「日本は遅れているという論調になりがちだが、技術的にも法律的にも日本は遅れていない。唯一心配なのは社会受容性で、一回でも事故が起きると自粛すべきだという論調になると思うので、慎重に進めて行かなければならない」と中島氏は説明しました。

画像: 東京急行電鉄株式会社 濵名 節 氏

東京急行電鉄株式会社 濵名 節 氏

次は「魅力ある空間や街」のセッション。東京急行電鉄の濵名氏が登壇し、30年にも渡った二子玉川地区の再開発事業について話しました。
「渋谷と直結し交通至便の高級住宅街だった二子玉川は、日本最初の郊外型ショッピングセンターの開業で、商業エリアとしても注目を集めました。1982年6月に、二子玉川駅東地区の再開発を検討するための勉強会を発足。2000年6月の都市計画決定により再開発事業がスタートし、2011年に二子玉川ライズの一期事業が開業、2015年7月に全面開業を迎えました」(濵名氏)。
「二子玉川ライズは米国の環境認証評価機関から世界初のゴールド認証を、地球環境大賞でもグランプリをいただきました。次世代モビリティの取り組みとしては、セグウェイ公道走行実証実験を実施しています」と濵名氏は紹介。「二子玉川は30数年の歳月をかけて生まれ変わりました。豊かな環境に囲まれた職住近在のコンパクトシティで、生活者や訪れる方々に優しいモビリティなど、東急がめざしてきたまちづくりの一つの完成形であると考えます」と続けました。
続いての議論の中で小林からの「持続可能な街であり続けるために重要なことは」との質問には「常に進化している事が肝要。進化を止めずに魅力的な街であり続ける事が、結果的にサスティナブルな街を実現する」と答えました。

画像: セコム株式会社 小松崎 常夫 氏

セコム株式会社 小松崎 常夫 氏

最後に登壇したのがセコムの小松崎氏。快適で暮らしやすい街には欠かせない「安全・安心」を常に考えてきたセコムの経営理念「社会システム産業の構築」などについて説明しました。
「セコムは社会への"想い"を大切にしています。"想い"があれば相手を良くみます。そして理解しようとします。それが、良いサービスを生み出す原動力だと考えています。その想いを実現するために、人材・組織・仕組み・技術開発力が重要。その中で、人は人でなければできない事に集中し、それ以外は技術でカバーすべきだという考えを持っています。人を想い、大切にするからこそ、技術も大切にできる」と小松崎氏は語りました。
続いての議論の中で、小林からの「未来の価値をどうやって見つけるか」という質問には「価値は社会が認めるもの。ですから、今ははっきりしていない未来の価値を創造することはとても難しいことです。そこには、想いと勇気が必要です。一例ですが、日本の医療分野の方々に反対された在宅医療事業を、まず米国で始め、実績を重ねた後に日本でも展開したところ、その有用性が高く評価され、価値が認められました」と答えました。その上で「人の考える先を行って、良いと思ったことを実現し、それを見た人が"いいね、こんなこと思ってもみなかった"というのが理想的なイノベーションではないか。相手の予想を超えた喜びを提供するという考えはおもてなしと同じ。実は安心を提供することはおもてなしそのものなのです。これからも、いつでもどこでも安全・安心を実現することをめざして頑張ります。」と語りました。

画像: 株式会社日立製作所  小林 圭三

株式会社日立製作所  小林 圭三

各登壇者との議論を終えて小林が「未来の価値はまだまだ沢山あります。日立だけでは実現できないし、皆さんと一緒になって、未来の価値を作って行きたい」と述べ、ビジネスセッションを総括しました。

関連リンク

■Hitachi Social Innovation Forum 2016 TOKYO 開催レポート

■街づくりにおける「未来の価値」を考えよう(IT Pro)

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